
青森県の八戸薬剤師会の阿達昌亮会長は9日、前日午後11時15分ごろに同県東方沖で発生し、八戸市で最大震度6強を観測した地震について、じほうの電話取材に応じた。9日午後3時時点で、全自動分包機やクリーンベンチが倒れた薬局が数軒あったが、「営業できないような大きな被害は報告されていない」と説明した。
八戸薬は、事前に取り決めていたBCP(事業継続計画)に沿って、地震発生から3分後に緊急連絡網を発動し、30分以内に全役員の安否を確認。役員間や青森県薬剤師会と随時、情報共有を進めながら、9日朝になってから会員に被害状況の報告を求めた。
八戸圏域の1市6町1村では、▽分包機の転倒=2軒▽クリーンベンチの転倒=1軒―が報告されたが、いずれも営業に支障はないという。1軒のみ9日は臨時休業としたが、10日からは通常営業に戻るという。
阿達氏は、BCPなどによって「組織的対応がスムーズにできた」と今回の地震を振り返った。今後も余震に注意しながら、情報把握を進める考えを示した。
●青森全域でも「深刻な被害なし」

青森県薬の青柳伸一専務理事も電話取材に応じ、9日午後3時時点で県内全域でも「営業できないほどの深刻な被害は報告されていない」とした。
医療機関も、スプリンクラーの故障や停電に遭った2施設の他には被害は確認されていないという。
●マイナ保険証なくても受診可
また、厚生労働省は9日付で、マイナ保険証や資格確認書を持参しないまま避難した人の対応について、氏名、生年月日、連絡先などを伝えるだけで受診できるという事務連絡を発出した。









