
7月28日に発生した熊本地震を受け、被災現場の最前線以外でも、支援活動に懸命に取り組む薬剤師がいる。熊本県薬剤師会の藤井憲一郎副会長は、災害薬事コーディネーターとして発災日から県庁で関係各所との「つなぎ役」を担当している。藤井氏は、県と県薬が平時からの備えとして、各地域に災害薬事コーディネーター計50人を配置する体制を整えていたと説明。今回の地震でも、従来からの連携を生かし、現状把握や対応策の検討が円滑に進んでいるとした。
藤井氏は発災日、大きな揺れを感じた直後から県庁へ移動を開始。最大震度7を観測したことから、県に災害対策本部が立ち上がることは確実と判断し、要請を待たずに行動した。それでも道中は、ガソリンスタンドの給油待ちなどによる大渋滞が発生し、到着には通常の倍以上となる約2時間を要したという。
県の災害対策本部に入った藤井氏は、橋本広大常務理事と交代で県庁に常駐。県や医療関係者などと県全体の方針に関わる調整を担うとともに、県薬や各地域薬で活動する災害薬事コーディネーターの「ハブ」として重要な役割を果たしている。
発災6日目を迎えた2日も、県災害対策本部会議への出席やDMATとの打ち合わせのほか、各地域の状況把握や相談対応などに次々と当たっていた。
●災害薬事Co、独自の方式が奏功
藤井氏は、熊本の災害薬事コーディネーターの仕組みについて、全国的に見て「特殊」と説明。県と県薬が協定を締結し、県薬の認定を県の任命と見なす仕組みとした。これにより、県内に災害薬事コーディネーター計50人を配置する体制を整えていた。
こうした平時からの連携により、これまで大きな混乱なく対応できていると説明。DMATが地域の医療機関を生かした支援活動を重視していることを踏まえ、こうした活動を支える薬事体制の整備に取り組んでいると説明した。(小泉 壮登)









