日本薬剤師会は29日の会見で、能登半島地震への対応状況を報告した。現地の医療体制の復旧状況を踏まえ、同日付で日薬スキームでの支援薬剤師の派遣募集を終了した。現在珠洲、輪島、門前の各地区に配属されている支援薬剤師については、3月9日までに撤収する。ただし、1.5次避難所については3月下旬まで1~2人体制で派遣を継続する予定。石川県薬剤師会は今後も薬剤師の支援活動を継続する。
支援の長期化も予想されていた珠洲地区では、27日に現地の災害対策本部で関係者らが協議し、市内の開業医の約6割が復旧したことを踏まえ、3月9日で日薬の支援薬剤師の活動を終了することに合意した。輪島地区や門前地区も3月4日に活動を終了する予定。支援薬剤師の拠点となっていた羽咋市柴垣町の現地本部については、3月6日に閉鎖し、石川県薬に全ての機能を移管する。
一方、1.5次避難所となっているいしかわ総合スポーツセンター(金沢市)については、まだ先が見えないとして3月下旬まで活動を継続する方針だ。モバイルファーマシー(MP)については25日までに完全撤収した。
21日時点で、日薬が派遣した支援薬剤師は延べ1280人、MPの乗員は延べ519人の合わせて延べ1799人となった。