特集反射鏡

面対応は「手段」でしかない

改定トークイベント今年も

2026/3/23 13:11

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 2026年度調剤報酬改定が今月上旬に官報告示され、同時に示された関連資料や通知などによって全貌が見えてきた。

 PHARMACY NEWSBREAK編集部は今年も、改定を担う厚生労働省保険局医療課の薬剤管理官、第一線の薬局経営者の皆さまをお招きしたトークイベントを開催する。テーマは「『薬局ビジョン』未達からの大転換」。今月末に収録し、4月4日から5月1日まで公開するスケジュールで、ぜひこちらから視聴登録いただきたい。

 15年に「患者のための薬局ビジョン」が公表されてから10年余り。25年までに全ての薬局がかかりつけ機能を持つという目標を掲げてきたが、厚労省はこの間、特定の医療機関の処方箋に依存した門前薬局や医療モール内の薬局が増えたことを問題視している。

 多くの薬局が立地に依存したままでは、次の35年までの目標となる薬局の地域への移行も全く進まない恐れがあるということで、マイナス15点の「門前薬局等立地依存減算」(門前減算)などを打ち出した。

 集中率85%超の条件こそあれ、都市部の門前や医療モール内に新規開局すれば、調剤基本料で“ペナルティー”を食らうのである。効率性の高さを根拠に、大手薬局・ドラッグストアチェーンに繰り返し行ってきた基本料の引き下げとは全く意味合いが異なる。

 都市部は東京23区や政令市に限定されるが、薬局関係者の間では次の改定以降、中核市などにも拡大されるのではないかと心配する声が出ている。ただ、その前に今回の改定の目的を改めて考えてみたい。

●目的は患者の薬物治療への適切な介入

 厚労省が促す薬局の地域への移行、いわゆる面対応は手段でしかない。目的は、患者の服薬状況を一元的に把握し、患者の薬物治療に適切に介入できる薬局・薬剤師を増やすことである。かかりつけ関連報酬の算定割合が低い現状では、薬局がその仕事をあまりしていないと見なされても仕方がなく、今回、立地依存がその主因とされた。

 本当にそうなのだろうか。面対応薬局は果たして万能なのだろうか、そして併せて行われるかかりつけ薬剤師の評価体系の見直しで関連報酬の算定割合は上がるのだろうか。今回のトークイベントではこうした切り口も含めて意見交換いただきたいと思っている。そもそも「門前減算」は、薬局距離制限を違憲とした1975年の最高裁判決に反していないのだろうか、という点も取り上げる予定だ。

 私たちが「セミナー」ではなく、「トークイベント」と銘打っている理由は、厚労省の説明や解釈を一方的に聞き、単に6月からの改定に備えるのではなく、どうすれば患者が恩恵を実感できる医薬分業になるかを参加者、視聴者の皆さまと一緒に考えることにある。ぜひ、今後の薬局経営にお役立ていただきたい。(編集長・笹井貴光)

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