28日に発生した熊本地震で、熊本県薬剤師会は29日午後5時現在までに、県内の58薬局から被害報告があったとじほうの取材に明らかにした。爆発のあったイオンモール熊本(嘉島町)に入居している「イオン薬局熊本」からは、人的被害はないとの報告があったという。県薬の富永孝治会長ら6人は、先遣隊として揺れの大きかった宇城市や八代市に入り、水などの支援物資を供給。災害処方箋が発行される状況ではなく、流通にも大きな支障は出ていない状況だという。本田顕子参議院議員も同日、県薬対策本部に入った。
熊本県薬では発災後、県内の900弱の薬局のうち、県薬の情報連絡網に任意でメールアドレスを登録している780薬局に対し、ウェブフォームで開局状況や被災状況について報告するよう依頼。現時点で599薬局から回答があり、被害ありと回答した薬局は58薬局だった。
●「水が足りない」、レセコンも使えず
県薬によると、震度7、震度6強をそれぞれ観測した宇城市、八代市では、断水と停電が続き、多くの薬局でレセコンが使えない状態となっている。富永氏ら先遣隊6人は、同日午前中に両市に入り被災状況を確認。県薬で備蓄していた災害用水を持参し、被災薬局に提供したが、なおも「水が足りない」との要望を受けたため、30日も改めて物資の提供に向かう予定だ。この際、本田氏も同行する予定だという。
県の発表では29日午後2時現在で、8886人が避難所432カ所に身を寄せている。ただ県薬は、前震の2日後に本震があった10年前の熊本地震の教訓から、自宅は損壊していないものの安全のために避難している人も一定数いると推察し、「避難所が長期間開設される状況にはならない可能性もある」と説明。診療が可能な診療所もあり、災害処方箋が多く発行される状況にはないとしている。モバイルファーマシーについても、直ちに必要な状況ではなく、要請があれば出動できる準備をしている段階だ。
医薬品流通については、被害を受けた卸もある一方、機能している卸も多く「今日発注すれば明日届く」状況で、直ちに医薬品不足に陥る状況ではないという。









