【無料公開】現時点で薬剤師派遣の全国要請せず

熊本地震で日薬、現地体制で対応可と判断

2026/7/30 20:12

 日本薬剤師会は30日、28日に発生した熊本地震への対応について、現時点で都道府県薬剤師会に対し、被災地への薬剤師派遣の要請は行わないことを決めた。熊本県薬剤師会を中心に県内の薬剤師で必要な対応ができているため。熊本入りしている日薬の原口亨副会長が県薬と連携しながら状況を確認し、現地の体制で対応可能だと判断した。

 県薬は発災後からウェブフォームを通じ、各薬局に被害状況の回答を求めている。30日午後6時現在で673薬局から回答があり、被害があると答えたのは84薬局。ただ、震度7を観測した宇城市では約20薬局、震度6強の八代市では約10薬局がそれぞれ未回答で、この未回答の薬局にも被害がある可能性が高いとみている。

●県内支援薬剤師とMPの出動準備 熊本県薬

 県薬は29日に引き続き、3人の支援隊が停電や断水が続く八代市に入り、被害薬局に水などを届けた。県薬は、停電については31日にも復旧する可能性があるとし、通電で状況が改善する薬局も一定数あると説明。ただ両市には被害を受けた薬局が多く存在するため、31日以降も物資などの支援を続けていく考えだ。

 県内には30日時点で406カ所の避難所が開設され、9450人が避難している。県薬は、現在は小規模の避難所が多数存在する状況だとし、次第に集約化されていくとみている。JMAT(日本医師会災害医療チーム)の支援も始まることから、県の要請に備え、県内の支援薬剤師の派遣やモバイルファーマシー(MP)出動の準備を進めている。仮にMPが複数台必要になった場合は、九州でMPを持つ県薬に協力を求めることにしており、該当県薬とはすでに相談済みだという。

●日病薬、医療支援本部を設置

 日本病院薬剤師会は29日付で、熊本地震への対応のため「災害医療支援本部」を設置。九州の医療施設に所属する3人の災害対策委員会の委員が熊本県に入った。現地の病院薬剤部門の被災状況と支援ニーズの把握を進めており、今後具体的な対応策について検討していく。

●熊本大薬学部、オープンキャンパスを中止

 熊本大薬学部(熊本市)は、今回の地震を踏まえ、来場者の安全確保などを考慮し、8月1日の高校1年生向け説明会と、7日のオープンキャンパス(高校2年生以上対象)を中止すると発表した。

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