特集災害と闘う

【無料公開】横浜市薬・広島県薬・静岡県薬のMPも出動

日薬、能登地震の支援状況報告

2024/1/10 20:55

 日本薬剤師会は10日の都道府県会長協議会で、能登半島地震への対応状況を報告した。モバイルファーマシー(MP)の出動は、すでに現地入りしている4台のほか、横浜市薬、広島県薬、静岡県薬の3台が出動予定で、大阪府薬でも要請に備え準備中。他県からの支援薬剤師は、福岡、東京、京都、新潟などが派遣している。日薬の山本信夫会長は、東日本大震災の経験から支援の長期化も想定されるとし、各県薬に協力を求めた。

 MPは7日に岐阜県薬が、9日からは三重県薬が活動を開始し、和歌山県薬と宮城県薬のMPも9日夜に現地入りした。今後、横浜市薬も11日から活動を開始。広島県薬は早ければ12日夜に出発予定で、静岡県薬は13日に出動予定となっている。

 また、愛知県薬は派遣中の岐阜県薬、三重県薬のMPの交代要員の派遣要請に速やかに対応できるよう準備を進めている。

 県外からの支援薬剤師の派遣も進んでいる。福井、富山に加え、10日からは福岡県薬の6人、東京都薬の6人が活動を開始。この他にも、11日に京都府薬、12日からは新潟県薬が活動を開始する予定。大阪府薬は9~12日に1人、9~13日に1人を派遣、兵庫県薬は9日午後に出発した。

 日薬は9日付で各都道府県薬に派遣薬剤師の募集を依頼。1チーム3人、移動日含め5日間の活動を基本とし、各県薬は派遣可能な薬剤師の名簿を日薬に提出する。日薬が名簿を基に、各県薬に依頼する流れだ。予定派遣先は穴水町、輪島市、珠洲市、能登町となっている。

 山本会長は、東日本大震災では3月の発災から6月末まで支援を続けたとし、今回も「4月ごろまでサポートが必要になるのではないか」と言及。各県薬会長に協力を呼びかけた。

●小規模の避難所点在「MPの機動性有効に作用」 石川県薬・中森会長

 石川県薬の中森慶滋会長もオンラインで出席し、支援の現状などを説明した。中森氏は、数十人規模の小さな避難所が点在しているのが今回の地震の特徴だとし「MPの機動性が有効に作用するのではないかと思う」と支援に感謝を述べた。現場では体調不良を訴える人も増えてきているとし「道も寸断され、インフラも整わない中、四苦八苦の状態」とも説明した。

●被災会員への義援金募集開始

 日薬は9日から義援金の募集を開始した。取りまとめた義援金は被災した県薬を通じ被災会員に贈呈する。

前のページへ戻る

団体・学術 一覧一覧

特集・連載:災害と闘う一覧

自動検索(類似記事表示)