
能登半島地震で被災した能登北部・中部地域の公立6病院の院外処方箋を金沢市の薬局で応需し、卸が各病院に医薬品を配送する石川県のスキームについて、県薬剤師会は22日、対象となっていた病院の1つ公立宇出津総合病院(石川県能登町)について「(スキームを)解除する」という事務連絡を現地薬局に送ったと明らかにした。事務連絡は21日付。22日から「通常の状態に戻す」としている。
県薬によると、能登町の薬局の多くが営業を再開したため、現地の会員から「スキーム適用の必要はなくなってきている」との声が上がってきていたという。事務連絡には、このスキームについて「県が独自で行ったもので県薬は承認していない」とも付記した。
県は4日付で「能登半島地震に伴う医療提供体制について」と題する事務連絡を石川県薬に発出。能登北部・中部の公立6病院について「院外処方箋を金沢市の薬局で一括して応需し、卸業者が各病院へ配送するスキームを調整した」としていた。県薬事衛生課によると、現時点でこの事務連絡を変更や廃止する予定はないというが、「地域ごとに判断して対応してほしい」としている。